インスタレーション ポート トニック アート センター – レ・イサンブル(ヴァール – フランス) – 2018年夏
バッカナール(O. フェリックス・イッセラン – 2018)
ディオニュソスの祭儀の謎が明かされる頃、 古代の遺跡は蘇り、 妖しくも儚い姿をとり戻す。
昔は内気で硬直した身体も、 晴れた時の中で音もたてずに高みへと舞い上がり、 酔っぱらった輪舞は制御不能な喜びに満ちている。 それらの眠る遺体の上方に。
木の化身は甘美な麻痺感に包まれ、 ガラスがぶつかり合う音がリズムを奏でる。 最後の一滴まで杯を空にする。
ここは葡萄の王の神聖な領域。 濃くて官能的な血が宴に混ざり合い、 無限に、休むことなく身体は酔いしれる。 何の停止もなく、合図もない。